2005年10月23日

新工芸運動会

産業まつりを見に行ったら、新工芸展のコーナーが県立武道館のど真ん中に広いスペースをとって展示されているのが良かった。

昔は沖縄の伝統工芸品は野暮ったい感じで全然興味はなかったのだが、このくらいの作品になるとキレイで、洗練されていると思った。

全然別の話のように見えるが、泡盛の歴史を調べていたら、同じ方法でできた酒は大昔エジプトを起源に東西に広まり、西ではウイスキー、ブランデーになった。

東はタイ、中国を経由、沖縄に伝わり泡盛になったのだが、時期はウイスキーやブランデーより早かったらしい。ちなみに、泡盛はその後、九州にも伝わり芋焼酎になった。焼酎のルーツは泡盛である。

西に伝わった蒸留酒はスペインでシェリー酒になるのだが、これはタルで熟成させる。タルを上に積み重ねて一番下のタルからいっぱい注ぐと、すぐ上のタルから補充し、さらに上のタルから補充…、一番上のタルには新しい酒を補充する。

このやり方は泡盛の仕次(しつぎ)という熟成方法と同じで、泡盛の場合は一番のカメからいっぱい注ぐと、2番ガメから補充、3番ガメ…と補充し、最後のカメには新酒をつぎ足す。全く同じ熟成方法だ。泡盛は古ければ古い程良いというものでもなく、ときどき新酒を混ぜて若返らせるという作業も必要らしい。

最近、なぜ古酒はうまくなるのか、どうやって古酒を造るのかに科学的に光を当てるという先輩の仕事を見ていたら、面白く、また、非常に奥が深いことが分かる。いままで、このような観点からの泡盛論があまりにも少なかったのだと思う。

同じ作業は染め、織り、漆器など琉球の伝統文化でもっとなされるべきだろう。伝統工芸品は何となくこうなったのではなく、科学的な意味があるのだと泡盛の科学を見ながら強く思う。

あ、新工芸展は、沖縄新工芸研究会と沖縄県工芸指導所の共催だった。新工芸は将来性があり、新工芸運動として展開したら面白い。で、研究会や指導所よりも運動会の方が勢いがあって楽しそうなので提案したい。  
Posted by 渡久地明 at 21:31Comments(0)TrackBack(0)