2006年06月20日

那覇空港の沖合展開のゴーサイン時期

南北縦貫鉄道に並んで沖縄振興策として検討されている那覇空港沖合展開については、第8次空整で決定かと思われていたが、「供用中の空港は全国で94、最寄空港へのアクセス60分圏内の人口カバー率は約75%、同120分圏内では約97%となっており、これに事業実施中の空港を加えれば、国内航空ネットワークを支える空港の配置は離島を除き概成したと言えるのではないか」
(今後の空港及び航空保安施設の整備に関する方策について答申、交通政策審議会航空分科会
平成14年(02年)12月6日)
http://www.mlit.go.jp/singikai/koutusin/koku/toushin.pdf

として、8次空整そのものがなくなった。

答申では今後は関空と羽田、成田の整備(離島も)を中心に行うこととし、沖縄と福岡については

「地域拠点空港のうち主要地域拠点空港(福岡、新千歳、那覇)については、路線展開と利用の状況などから、国内航空ネットワークの地域拠点として大都市圏拠点空港に次ぐ重要な役割を果たしている。これらの空港のうち、将来的に需給が逼迫する等の事態が予想される福岡空港及び那覇空港については、将来にわたって国内外航空ネットワークにおける拠点性を発揮しうるよう、各圏域における今後の航空需要の動向等を勘案しつつ、既存ストックの有効活用方策、近隣空港との連携方策とともに中長期的な観点からの新空港、滑走路増設等を含めた抜本的な空港能力向上方策等について、幅広い合意形成を図りつつ、国と地域が連携し、総合的な調査を進める必要がある
(同)

としている。新空港とは福岡を想定しており、滑走路増設とは那覇のことだ。福岡空港は滑走路を増設する余裕は現在の空港にはなく、海上を埋め立てて新空港の展開を地元は求めている。那覇空港は従来から沖合いの増設を求めている。

この二つの空港は滑走路が1本しかなく、一本の滑走路の空港として発着回数は国内1位と2位である。

那覇については国土交通省・内閣府沖縄総合事務局・沖縄県が

那覇空港調査連絡調整会議
http://www.pref.okinawa.jp/nahakuukou/

を設けて昨年度から3年計画で調査を進めており、3年目の来年度には結論を出す運びだった。米軍再編の影響よりも、従来から増設が想定されており、予定通りゴーサインが出る、ということになるのではないか。ゴーサインの時期がひょっとしたら今年度に早まるかも知れない、という状態だと思う。ちなみに、ゴーサインが出ると沖縄観光は1000万人超を政府が想定したと言うことになり、一層のホテル建設計画が出てくると思われる。それによってさらに観光産業は成長するという良い循環が生まれると考えられる。

一方、国内航空各社はジャンボの引退を進めており、08年から順次300席前後の

B787
http://ja.wikipedia.org/wiki/B787

を導入、世代交代させる。787は燃費・席数など最も効率の良いサイズと考えられている。ジャンボで500人前後を一度に輸送するより、200人から300人を何度も輸送する方がコストが下がり、効率も良くなるという。便数が増えた方が利用者も便利である。

一本の滑走路だと輸送能力を高めるにはジャンボを使うしかないが、すでにJAL、ANAはジャンボの退役を決めており、輸送力は発着頻度で勝負するようになる。この時、沖縄と福岡の滑走路が1本のままだと両空港のためだけに非効率なジャンボを運用しなければならない。ジャンボが完全に引退して滑走路が増えなければ、両地域は席が取れずに空港利用者数が伸びず、成長が阻害され、不便な地域となることが予想される。  
Posted by 渡久地明 at 20:38Comments(0)TrackBack(0)