07年は585万人と予測

渡久地明

2007年01月02日 19:26

 あけましておめでとうございます。
 
 遅ればせながら、07年の観光客予測をしようと思う。
 
 昨年はスタークルーズの運休の影響で外国人客が−5.8万人、年間推定565万人(2.7%増)となった模様だ。クルーズ客を除く伸びは3.6%増となる。
 
 この3.6%増の勢いが今年も継続すると見て585万人と予測する。
 
 それが可能かどうか受け入れ施設の面から検証すると、
 
 今年は4月のサイプレスリゾート久米島86室、5月の喜瀬別邸97室とリゾートが183室と少ない。ビジネスはルートイン那覇前島208室(1月15日)、名護にスピンネーカー76室(春)、那覇市前島に120室(8月)の計400室前後増える。
 
 新規ホテルだけで(7割稼働と見て)年間9万人の上乗せとなる。また、前年までなかったホテルJALシティ那覇(307室)の開業効果が6月まで続き、この分を含めて12万人(7割稼働)の上乗せとなる。
 
 この他、ドミトリーなども確実に増えており、新規施設で15万人程度の上乗せと見る。
 
 一方、昨年伸び悩んだ分、既存ホテルの稼働率には1%増の受け入れ余裕があり、11万人増が可能で、トータル26万人増、591万人を受け入れてもおかしくない。というか、これを目標にしなければ既存ホテルの稼働率は伸びないか前年割れになる。目標値としては590万人以上にすべきだ。

 需要面からの手応えは、目先のJTB、航空各社の年末年始動向で沖縄はかなり好調と予測。

 また、JTBの07年旅行見通しで、1泊以上の旅行に出かける日本人は3億3790万人(0.6%増)と微増、沖縄の好調は「しばらく」続くと見ている。

 さらに、JATAの1から3月の旅行動向見通しでは沖縄は全国でもっとも好調な数値となっており、3月まで高い伸び(4〜5%増)が続くと見ていいだろう。JATA調査ではオイル高で海外が割高になる分、国内が伸びると分析しており、沖縄には追い風となりそうだ。

 4月以降は航空各社が平均2.7%の値上げを予定している。この値上げは、ノーマル運賃に対するもので、旅行商品については超格安旅行に主に影響が出るものと思われる。

 最後に日本経済全体は1〜2%の緩やかな上昇を継続しており、総需要3億3790万人の中の沖縄の585万人前後にはマイナスの影響はあるが、わずか(−1%程度)だと見る。つまり、日本経済が4〜5%の伸びなら591万人以上、伸びが低いので585万人と予測する。

 参考にREF研究会(琉球大学大城肇ゼミの計量モデルでの予測)は観光客数を584.4万人と予測している。わたしも今年はこれに近い実績になると思う。

関連記事