今日の国会(衆院予算委員会)は面白かった。なにかのついでにテレビを聞いていたので、思い出せないこともあるのだが。(敬称略)
◎下地幹郎は橋本龍太郎首相‐大田昌秀知事以降の過去13年間の普天間問題について、大田知事以降、政府も地元も自民党であり、パーフェクトな政治環境だったのに移転が実現しなかったのはなぜかと切り込んで、自ら過去13年を検証した。簡にして要をついたまとめに、鳩山、岡田、前原らが神妙に聞き入っていた。
その上で普天間を全然利用者がいない関空に移したらどうか、と述べた。
関西の人が聞いたら何というかというヤジ(町村)に対して、関空でも静岡でも日米同盟を国民で公平に負担するという気持ちがなかったからダメなんだと一喝してなかなか迫力もあった。
岡田克也が質問に答えていたが、中身が思い出せない。
普天間移転先が関空でも良いというのは検討すべきだ。すでに政府は有事関連法で有事の際には米軍が民間空港でも使えるように法律を整えたはずだ。それについて、わたしもかつて論評したことがある。昨日の琉球新報には96年当時の米軍の技術評価書で辺野古よりも県外の評価が高かったとスクープ。県外とは特定の空港のことなら間違いなく岩国だと神浦元彰さんがコメントしている。
関空でも良いのではないか、という指摘は真剣に検討されるべきである。というのも日本にはすでに100近い空港が完成しており、その多くに飛行機が飛ばず閑古鳥が鳴いて赤字、さらにJAL、ANAも不採算路線から撤退を計画しているので、移転可能先は国内に50以上あるのではないか。普天間を移転させて空港使用料を米軍に支払わせることで、空港の赤字が減るし、何よりも使われていない空港という無駄をなくすことができる。閑古鳥が鳴いている複数の空港を組み合わせて訓練させても良いだろう。この問題は徹底的に追求すべきである。
◎その後、前原誠司沖縄担当大臣に沖縄が大変なのがわかっているのに何で4000億円あった公共工事を2300億円まで減らしたのか、と聞いたが、12時55分となり、NHKテレビ(ラジオも)は時間切れで中継をカットした。前原がなんと答えるか聞きたかったなあ。
◎鳩山首相は普天間基地移転問題について最後の決断はわたしがする、地元に苦渋の決断をさせないと答えていた。沖縄が反対し、関空も反対なら首相が苦渋の決断として関西を選ぶというようなことがあっても良いだろう、関西が反対して裁判に訴えたとしても、半年以内に最高裁が合法という判決を出すのは沖縄の例から当然だろう。この際、沖縄県知事も関西その他を主張したら、話しはますます面白くなりそうだ。普天間問題はこれで一挙解決である。
◎午後、加藤紘一は友愛とは何か、鳩山首相のHPの論文を読んだが分からない、閣僚数人に友愛の概念を聞いた。そしてヨーロッパ生まれの友愛よりも、ナショナルアイデンティティーを大切にすべきではないかと持論を展開、なかなかいいことをいっていた。
また、加藤は当選2回目で大平首相の付き人をしており、赤字国債発行に踏み切った際の大平正芳と福田赳夫の対立の様子を生々しく紹介していた。
激しい対立のあと官邸で大平が「加藤、もしオレが死んだら日本にとって最も必要な政治家は誰だと思うか」と聞かれ、うつむいていたら「福田だよ」といわれた、というエピソードを紹介。それほど赤字国債の発行に政治家は慎重だった、いまは軽すぎるというようなことを述べた。
◎驚いたのは確か後藤田正純の質問で、デフレギャップは40兆円に達しており、すぐに次の景気対策が必要だというのに対して、
菅直人が「収支ギャップが60兆円、これは税収に対する政府の支出のギャップだ。
デフレギャップという言葉の意味がよく分からない」といっていたことだ。こんなのに経済担当大臣をやらしていていいのか。
◎藤井財務大臣は相変わらず赤字国債は出さないといっていた。
菅も藤井裕久も早く罷免すればいいのに。
◎当の鳩山首相も赤字国債は出さないといっていたから、加藤らがすすめたように君子豹変がない限り、鳩山大不況は間違いなく来るだろう。トホホ。