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2011年03月27日

「大震災の経済学」

経済学者の主張は次の通り。

Economics Lovers Live(田中秀臣先生のブログ)
■[経済]大震災の経済学/経済政策リンク集
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110325#p1

 冒頭に
暫定的に作ってみました(継続的に増やすつもり)。何かあればウェルカム。ただし復興にはまずは増税みたいな阿呆な議論は無視します。
 とある。  
タグ :大震災経済


Posted by 渡久地明 at 17:59Comments(0)デフレ脱却

2011年03月27日

国債の日銀直接引き受け

某掲示板より。よくまとめてくれている。

192 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 08:36:17.22
どうやら日銀引受はなしか。
4月ぐらいに補正がでる。10兆でればいいほうか。
日銀は長期の資金供給はやらないだろうし。
円高傾向が続くってなことなんかな。

193 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 09:22:08.80
■与野党:復興財源で日銀に圧力、是清流の国債直接引き受け論浮上(1)
3月25日(ブルームバーグ):東日本大震災の復興財源をめぐり、
国債を日本銀行が直接引き受けるよう求める声が与野党から浮上している。
財政法は「特別の事由」がある場合を除いて、日銀引き受けを禁じているが、
道路・港湾・空港設備や住宅などの直接的な被害額だけで約16兆-25兆円に上るとされる
未曾有(みぞう)の災害への復興にはこうした例外規定があてはまるとの判断からだ。

 「財源は日銀による20兆円の国債引き受けしかない。デフレの時に増税なんてできるわけがない」-。
自民党の山本幸三衆院議員(元経済産業副大臣)は21日、
ブルームバーグ・ニュースの電話インタビューで日銀引き受けの必要性を訴えた。

山本氏は引き受けを原則として禁止している財政法第5条について
「ただし書きによって国会で議決すればできる。
今回のことが特別の事由に当たらなければ何が特別の事由になるのか」とも指摘する。

与党内では「日本銀行のあり方を考える議員連盟」(山岡賢次会長)が18日、
野田佳彦財務相らに独自の提言を提出した。

提言は、復興財源には20兆円の国債増発を提唱。
この際、「国債の日銀直接引き受け」を検討すべきだと指摘。
「昭和恐慌時に高橋是清氏が行い、世界でもいち早く恐慌から脱出させた、世界的にも評価の高い政策」
と同氏の政策にならったものであることを強調している。

194 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 09:22:42.74
▼通貨への信認
政府・日銀は慎重な姿勢だ。日銀の白川方明総裁は24日、参院財政金融委員会で、
東日本大震災の復興経費を賄うための国債発行を日銀が引き受けるかどうかについて聞かれ、
国債の日銀引き受けはやがて通貨の増加につながり、通貨や金融の仕組みの信認を失うと述べ、否定的見解を示している。
25日の衆院財務金融委員会では「どの中央銀行も、国債の買い入れが財政ファイナンスと受け取られると、通貨の信認が損なわれる」と語った。

政府側では、与謝野馨経済財政担当相が18日、ブルームバーグ・ニュースの取材に対し、直接引き受けは「あり得ない」と否定。
野田財務相も同日の会見で、「日銀の直接引き受けは慎重な検討が必要だ」との見解を表明している。

UBS証券の債券ストラテジスト、伊藤篤氏は22日付のリポートで、日銀の直接引き受けについて
「市場による国債の評価が困難になり、かえって悪い金利上昇や格下げのリスクを高めるとみられる」と指摘。
その上で、「震災からの復興、デフレ・ギャップの縮小を目指すのであれば、通常通りの発行を取ったほうがよい」として、
市場を通しての買い切りオペの増額の方が有効との見方を示している。

▼円高対策
こうした考え方に対し、山本氏は21日のインタビューで「日銀引き受けすれば円高対策にもなる。
引き受けでインフレが懸念されるなら、それこそインフレターゲットと組み合わせて抑えればいい」と主張。
「日銀あり方議連」の金子洋一民主党参院議員も24日付の政策提言文書で、
「通常の長期国債発行で復興費用をまかなった場合には、通貨供給量が増加しないので今後一層の円高を生み、
長期金利が上昇し民間設備投資を妨げる可能性や、国債の償還にも支障が出る可能性がある」と反論した。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=ahye07G6Aevs

195 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 09:24:16.57
国民新党の亀井静香氏と並んで、震災復興の財源を日
銀に国債を直接引き受けてもらう提案をしていた田中康夫氏が、『嗚呼 平成の後
藤新平 高橋是清は何処に!』と題して、自身の阪神淡路大震災や中越地震での体
験談(「共通の無念さ」という言葉で涙ぐむ場面もありました)、そして今何をな
すべきなのかについて下記の動画で語っています。
http://www.youtube.com/watch?v=WyoQ6OrwGX8

党派を超えた救国内閣によって、高橋是清のように100兆円規模の復興国債を実
施し、後藤新平が行おうとしたようにのように「復興院」を創設し、一刻も早く東
日本の国民生活を再建することを提案しています。

196 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 10:52:27.37
>>191
> 原因の一つは、ほとんどのマスコミが、計画停電の対象となっていない東京の23区内に拠点を構えていることであろう
ほんとその通り。
マスコミに限らず、停電しない地域の人には停電がどういうものかなんてわからないんだよ。
例えばナベツネの家を一日6時間停電させてみなさい。即刻野球は中止になるよ。
ここ最近こそ停電が減って楽になってるけど、停電からくる心、身、経済、のダメージは想像以上。節電と停電は全く違う。

197 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 11:00:20.45
>>175
復興事業と称して立派な防災設備が作られる一方で
被災者は生活再建できずにホームレス化という事態が容易に予想されるからなあ

予算や義援金で多額の金が動いても
政治家がくだらない用途に使ってしまって被災者に直接届く金は少ない
ゼネコンが潤う事で皆に雫が落ちるなんて幻想だよ

198 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 11:07:02.55
菅は原発のことで手一杯なら総理を辞めて原発大臣やれよ
椅子にしがみつくなら仕事しろ

199 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 12:06:05.09
>>197
土建の乗数効果と、土建と被災者の関係をごっちゃにしてるじゃん。
立派な防災設備も作って、被災者の生活再建もする、どっちも大事なことであり、別な話だ。

200 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 12:14:05.75
というかこのときに『電線類地中化』が脚光を帯びないかなぁ、とドリームドリーム

201 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 12:59:10.53
■【岐阜】国難に政府紙幣を 郡上市議会が意見書
政府紙幣を発行して国難乗り切れ-。郡上市議会は定例会最終日の25日、
議員提案による東日本大震災の復興に向けた財源確保に関する国への意見書を、全会一致で可決した。
意見書は、大震災や原発事故を「戦後最大の危機」とし、
高速無料化など予算の見直しで財源を確保するとともに、
与野党が結束して復興資金として政府紙幣を発行するよう求めている。
政府紙幣は、日本銀行とは別に政府が直接発行し、同じ通貨価値を持たせる紙幣。
インフレを招くなどリスクも大きいが、リーマン・ショックなどによる不況やデフレ以降、
一部の政治家や有識者が“奇策”として提唱してきた。
提案した美谷添生(みやぞえせい)議員は「単なる不況ならともかく、
このような国難の時には、国民の多くが納得すると思う」と話している。
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20110326/CK2011032602000113.html
こういった意見が市議会から出るようになってきたか。
政府紙幣発行は、早稲田大学の若田部教授や元内閣参事官の高橋洋一氏らが提唱している。

202 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/27(日) 13:25:43.72
地方議会からこんな話が出てくるなんてすごいな
  


Posted by 渡久地明 at 17:51Comments(0)デフレ脱却

2011年03月15日

「深刻な放射能物質の漏洩は決して起こらない」

MIT研究者Dr. Josef Oehmenによる福島第一原発事故解説が出ている。原発事故で何が起きているか詳しい解説がある。日本語で読める。

原爆のような核融合に基づく爆発は起こらない原理となっており、最悪、炉心溶融がおこっても第3の格納容器のそとに影響は出ない。

「第三の格納容器の中は全て黒鉛で満たされる。これがいわゆるコアキャッチャ(core catcher)だ。もし炉心が溶融し圧力容器が爆発(最終的には融ける)したとしても、コアキャッチャが溶け出した燃料や他のすべてのものを捕える。」

マスコミの報道が過熱しすぎているだけだと思われる。Dr. Josef Oehmenは解説文のイントロで
私は3月12日に日本で起こっているいくつかのトラブル──日本の原子炉の安全性──に関して心の平穏を与えるために、この文章を書いている。率直に言って状況は深刻だが、コントロール下にある。そしてこの文章は長い。しかし、この文章を読むことによってこの惑星に一緒に住むあらゆるジャーナリストよりも原子力発電所について詳しくなるだろう。
といっている。訳も優れていると思う。ぜひ、お読みください。

追記:3月17日、21:00
 上の解説は MIT Nuclear Science And Engineering Department のスタッフによって改訂されているのでお知らせ。 Dr. Josef Oehmen はNSEのスタッフではなかった。しかし、議論の出発点としては意義があるとして、元記事の記述にそった構成で改訂している。わたしとしては元記事のコアキャッチャーの説明で、一部わかりにくいところがあったので修正してほしかったが、改訂版では削除されているようだ。改訂版を読むことをおすすめする。

改訂された記事(日本語訳)
http://d.hatena.ne.jp/arc_at_dmz/20110316/fukushima_nc_power_plants  


2011年03月13日

菅と谷垣は危険である

自民党の谷垣総裁が復興のために増税が必要と述べた。菅がこれに同調したら恐慌となる恐れがある。関東大震災を契機にした昭和恐慌の再現となる。関東大震災の失敗を繰り返すなをぜひ参照してほしい。

菅は病的に自分だけがこの危機を乗り切れると信じ込んでいる。非常に危険な状況だ。

悪魔のショックドクトリンそのものが出現しそうだ。

自民・谷垣氏、包括的災害復興支援立法の制定を提案、財源確保のための増税も

 自民党の谷垣禎一総裁は13日の記者会見し、菅直人首相との会談で、包括的な災害復興支援立法の制定を提案したことを表明した。合わせて復興支援の財源確保のため、臨時増税を含む時限立法を検討していくべきとの考えも示した。菅首相は協議に前向きな姿勢を示したといい、今後、両党幹事長間で協議することを確認したことも明らかにした。

 谷垣氏は記者会見で、「あれだけの被害が起きたことをみると、相当知恵を絞らなければ行けない。膨大な財源がいる。それを国債発行だけでできるのか」と述べ、復興支援のための増税を検討すべきとの考えを強調した。(産経ニュース2011.3.13 19:08)


追記:高橋洋一氏の「震災増税」ではなく、「寄付金税額控除」、「復興国債の日銀直接引受」で本当の被災地復興支援をが出たのでリンク。(3月14日)

追記;日銀が7兆円の資金供給
日銀、7兆円の資金供給へ 市場安定に万全期す
 日銀は14日午前、金融市場に対して、7兆円規模の緊急の資金供給を実施すると発表した。東日本巨大地震で各金融機関が資金運用に消極的になり、市場が資金不足に陥りかねないと判断し、市場の安定に万全を期す。日銀の即日の資金供給は欧州の財政不安で日米の株価が急落した昨年5月以来で、約10カ月ぶりとなる。

 日銀の白川方明総裁は13日夜、記者団に「14日朝から大量の資金供給を行う」と述べていた。巨大地震を受け、金融市場の安定に万全を期す狙い。14日午後には金融政策決定会合を開き、同日以降も潤沢な資金供給を続ける方針を決める。当初、会合は15日まで開く予定だったが、一日で集中して議論することにした。

 金融庁は証券取引等監視委員会などとと連携して「空売り」規制の厳正な執行を含め、市場の監視を強化する方針だ。(入系電子版2011/3/14 9:04)


増税とは全く逆方向、当然正解(なんで10兆円にしなかったんだろう)。日銀がんばれ。

追記;植草一秀氏の巨大災害に苦しむ国民に「地震増税」を企てる悪魔が出たのでリンク。(3月14日12:08)

追記:日本経済復活の会の小野誠司会長の復興金融公庫を復活させ電力確保に全力を注げが出たのでリンク。(3月14日12:15)  


Posted by 渡久地明 at 20:31Comments(0)デフレ脱却

2011年03月12日

ショックドクトリンの善用

東北地方太平洋沖地震で政府は復興資金を100兆円用意すると宣言して、国会で決議し(復興国債の全額日銀引き受け)、被災者のお見舞いや復興に全力を尽くすべきである。足りなければさらに増額を決めるべきである。これを機にデフレを脱却すべきだ。

ショック・ドクトリン
http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/shock-doctrin-1.html  
タグ :地震


Posted by 渡久地明 at 09:56Comments(0)デフレ脱却

2011年03月08日

メア前沖縄総領事とその前の総領事

米国務省のメア日本部長(前沖縄総領事)が「沖縄はゆすりの名人」と述べた。詳細は新聞報道にゆずるが、わたし自身の経験を述べて参考になる人がいたら使ってほしい。

1999年暮れ、米国の基地閉鎖プログラムと基地後利用について、若手の8人でワシントン、サンフランシスコを取材旅行した。このとき後に国務副長官となったアーミテージ氏にインタビューした話について、何度かこのコラムでも紹介したことがある。

その際、米国務省はかなり一生懸命に我々の世話をしたし、実際、アメリカ国内の移動費、宿泊費、同時通訳までお世話になった。初日のガイダンスで「皆さんが知りたいことは個人の立場で何でも聞いてください」となかなか気持ちのよいことをいわれた。で、こちらとしても知りたいことを何でも聞いてきたつもりだ。

帰国後、8人全員に国務省インターナショナル・ビジター・プログラムのディプロマ(卒業証明)を発行した。米大使館でもディプロマを発効する制度があったことをもう誰も覚えていないくらい珍しいことという話だった。それを手渡したいので「昼飯を食おう」という誘いが当時の総領事からあった。

で、宜野湾市の穴場のようなレストランで飯を食いながらいろいろな雑談をした。「わたしは外交のプロではないんですよ」というようなことを言う。

「職業外交官だとなかなか地域にとけ込めないという批判が起こり、国務省は普通のアメリカ人を外交官として中途採用しており、わたしもそれに応募して総領事になった」

なかなか気さくな人だと思った。受け取りようによってはかなり心もとない感じもするのだが、ハートを通わせようとしていることはわかった。その後、メアさんが登場する訳だ。確かに彼は沖縄の常識とは異なることを発言して、たびたび新聞紙上で批判されていた。腹を立てた人から喫茶店でコーヒーをぶっかけられたこともある。

わたしはやはり素人じゃ無理なのかなと思っていたが、メアは元々国務省採用の生え抜きだということが後でわかった。ブッシュが政策転換したのだろうか。

職業外交官では無理だという経験が、メア以後、沖縄では通用しなくなった。それとも沖縄だけは生え抜きの外交官に任せるべきだということになったのだろうか。その場合はメアは国務省タカ派の考えを体現していたと見ることができる。それが裏目に出たのが今の問題だと思う。

そのディプロマは、紙一枚であるが、今でも事務所の壁に押しピンで貼ってある。  


Posted by 渡久地明 at 22:28Comments(0)返還基地の跡利用

2011年03月08日

2月の航空4社の県外=沖縄線、8.0%減

 JAL、ANA、JTA、RACの2月の県外=沖縄線旅客数は8.0%減と大幅な落ち込みになった。

 福岡線をJTAに移管したJALが21.6%減、ANAは2.6%増、福岡線を引き継いだJTAは3.8%減となった。RACは7.8%減だった。SKYのデータは未着だが(10日発表)、倍増しても(1月は1.4倍)前年実績に2%届かない。

 プロ野球効果が期待され、また効果はあったと見られるが、需要がかなり冷え込んでいる(プロ野球が注目されなければもっと減った)。航空各社が席数を絞り込んで利用率を稼ぐ戦術をとっているため、旅行会社が格安の旅行商品を供給できなくなっている可能性もある。

 また、石垣・宮古・久米島の県内主要3路線の旅客数は合計で1.9%増とやや伸びた。  


Posted by 渡久地明 at 21:36Comments(0)デフレ脱却