2006年12月17日
3年以内の閉鎖状態は可能‐村井防衛大教授
普天間基地の3年以内の閉鎖状態という新知事の公約に関連して、防衛大学の村井友秀教授が「可能である」と12月14日付の沖縄タイムスインタビューに応えている。重要な論点なので、記録しておく。
可能であるとの根拠は
「(フィリピンなど海外での訓練を増やすことによって)それは十分可能だ。キャンプシュワーブ沖の代替施設を前倒しで一部活用するより、海外での訓練を増やすのが現実的。米海兵隊にとって訓練場所はあまり重要なポイントではなく、沖縄に基地が確保されていることに意味がある」
というもの。
また、
「米軍がグアムを重要拠点とするのは、南アジアを戦域と考えたときにロケーションがいいから。在沖海兵隊司令部のグアム移転は、司令部がより戦闘地域に近い方がいいという米軍の軍事合理性に基づく」
と解説している。
同じ日付の琉球新報にも村井教授のインタビューが出ているが、3年以内の普天間閉鎖状態についての記述はない。しかし、海兵隊のグアム移転について、
「海兵隊司令部のグアム移転は日本の要請とは関係ない。米軍の再構成の一環で日本が要請しなくてもグアムに移った。司令部を中国側のミサイル射程から外し、南アジアへの展開を考えるとき、沖縄よりもグアムの方が米軍の軍事合理性にかなう。日本側が沖縄の負担軽減を言えば言うほど、金付で移動できる言い口実になった。日本側の要請で米側が運用を曲げたことは一度もない」
と述べている。
さらに、沖縄基地の移転については、
「(海外移転は)可能だが、沖縄と同じくらいの効果のある軍事基地にするには巨大な投資と時間が必要になる。それを実施してもなお利点があるというのはあまり考えられない。沖縄の不満を抑えるために(海外に)巨大な投資をするのか。それよりその投資を沖縄にした方が皆が幸せになるのではないかという発想になる」
という。
軍事ジャーナリストの神浦さんも12月16日付のWhat's Newでタイムスの記事を取り上げ
「さすがにミスター・リアリズムである。現実的で軍事の合理性を追求する防大教授にふさわしい分析と思う」
とコメント。
「しかし地方紙とはいえ、沖縄の新聞に堂々と「3年内閉鎖論」を肯定するとは驚いた。私は今すぐでも普天間飛行場の閉鎖は可能と思うが、もし今も制服を着ていれば堂々と主張できるか自信がない」
と驚いた様子。
「しかし村井教授はポイントだけは外して話している。それは時期である。F22戦闘機の嘉手納配備も、PAC3の横須賀配備も、長い目で見ればそれは確かに決まっている。問題はその配備される時期(0年0月)である。(時期の次ぎが規模である)。
F22戦闘機の嘉手納配備は、中国軍が東シナ海でさらに軍事力を展開して、日米軍と中国軍の軍事バランスが近づいてきた時に配備される。そして日米の圧倒的な軍事優位を示して、中国軍には軍事力で劣ってるという挫折感を与えるための配備である。その時期が最も重要な情報で、いますぐの配備を示唆するものではない。そのあたりの推測をぜひ聞いてみたい」
と解説を続ける(http://www.kamiura.com/new.html)。
普天間基地の3年以内の閉鎖状態は、日本政府との交渉より、米国防総省との交渉の方が早いのではないか。仲井真新知事は訪米を検討すべきだ。(念のため続きを読むに両紙の紙面画像をコピペした)
可能であるとの根拠は
「(フィリピンなど海外での訓練を増やすことによって)それは十分可能だ。キャンプシュワーブ沖の代替施設を前倒しで一部活用するより、海外での訓練を増やすのが現実的。米海兵隊にとって訓練場所はあまり重要なポイントではなく、沖縄に基地が確保されていることに意味がある」
というもの。
また、
「米軍がグアムを重要拠点とするのは、南アジアを戦域と考えたときにロケーションがいいから。在沖海兵隊司令部のグアム移転は、司令部がより戦闘地域に近い方がいいという米軍の軍事合理性に基づく」
と解説している。
同じ日付の琉球新報にも村井教授のインタビューが出ているが、3年以内の普天間閉鎖状態についての記述はない。しかし、海兵隊のグアム移転について、
「海兵隊司令部のグアム移転は日本の要請とは関係ない。米軍の再構成の一環で日本が要請しなくてもグアムに移った。司令部を中国側のミサイル射程から外し、南アジアへの展開を考えるとき、沖縄よりもグアムの方が米軍の軍事合理性にかなう。日本側が沖縄の負担軽減を言えば言うほど、金付で移動できる言い口実になった。日本側の要請で米側が運用を曲げたことは一度もない」
と述べている。
さらに、沖縄基地の移転については、
「(海外移転は)可能だが、沖縄と同じくらいの効果のある軍事基地にするには巨大な投資と時間が必要になる。それを実施してもなお利点があるというのはあまり考えられない。沖縄の不満を抑えるために(海外に)巨大な投資をするのか。それよりその投資を沖縄にした方が皆が幸せになるのではないかという発想になる」
という。
軍事ジャーナリストの神浦さんも12月16日付のWhat's Newでタイムスの記事を取り上げ
「さすがにミスター・リアリズムである。現実的で軍事の合理性を追求する防大教授にふさわしい分析と思う」
とコメント。
「しかし地方紙とはいえ、沖縄の新聞に堂々と「3年内閉鎖論」を肯定するとは驚いた。私は今すぐでも普天間飛行場の閉鎖は可能と思うが、もし今も制服を着ていれば堂々と主張できるか自信がない」
と驚いた様子。
「しかし村井教授はポイントだけは外して話している。それは時期である。F22戦闘機の嘉手納配備も、PAC3の横須賀配備も、長い目で見ればそれは確かに決まっている。問題はその配備される時期(0年0月)である。(時期の次ぎが規模である)。
F22戦闘機の嘉手納配備は、中国軍が東シナ海でさらに軍事力を展開して、日米軍と中国軍の軍事バランスが近づいてきた時に配備される。そして日米の圧倒的な軍事優位を示して、中国軍には軍事力で劣ってるという挫折感を与えるための配備である。その時期が最も重要な情報で、いますぐの配備を示唆するものではない。そのあたりの推測をぜひ聞いてみたい」
と解説を続ける(http://www.kamiura.com/new.html)。
普天間基地の3年以内の閉鎖状態は、日本政府との交渉より、米国防総省との交渉の方が早いのではないか。仲井真新知事は訪米を検討すべきだ。(念のため続きを読むに両紙の紙面画像をコピペした)
Posted by 渡久地明 at 16:21│Comments(0)
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