2007年07月27日
天妃メルマガへの投稿原稿
先ほど発行された天妃メルマガのわたしの原稿の転載。執筆は7月24日。
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天妃ドットコム・メールマガジン-0727(No.301)
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●●参院選での政界再編を望む-渡久地明●●
(1)景気回復の正体
97年度の国内総生産GDP(=国民総所得)は513.3兆円だった。
その10年前の88年度のGDPは386.7兆円だった。97年までの
10年でGDPは133%に拡大した。この間、バブル崩壊という特大イベ
ントで、91年以降の日本経済は超低成長が続くという異常な時期を経験し
ながら、それでも国民の所得は1.3倍に拡大したのだった。それでも不況、
不況と世の中は不満だらけ、景気は良くはなかった。
いまはどうか。97年から10年たった06年度のGDPは510.4兆
円である。これまでの10年でGDPは伸びるどころか、99%に縮小した
のだ。今日までの10年がどれだけ不況であったか、この数値を見ただけで
明らかだろう。
いや、数値を見るよりもわれわれの実感の方が正しい。賃金は下がり、失
業率は高止まりして、未来はどんよりと曇っている。
最近、景気は回復しているといわれるが、その実態は02年度のGDP4
89.8兆円という大底に比べて、毎年4、5兆円程度の低い伸びが続き、
06年度は7兆円伸びたというだけのことだ。
バブル崩壊後の低成長時代でさえ10兆円程度のGDP拡大は珍しくなか
ったのに、景気が回復したという06年はわずか7兆円の拡大で好況といっ
ているのである。それでも、GDPが拡大した結果、税収が増え、政府は約
4兆円を余計に借金(国債)の返済に回したと得意げである。
(2)間違った構造改革
政府は国民生活を度外視して、自らの借金の返済を最優先し、財政再建に
邁進したのだが、不況の時に政府がカネを使わないなら、ますます国民の生
活は苦しくなるだけだった。そのことは多くの政治家や経済学者が警告して
いた。
ところが、景気を回復させるためには、不良債権を処理したり、政府の支
出を減らしたり、企業が技術革新によって競争力を高めたりすることが良い
と主張した頭のおかしな勢力があった。それを採用したのが小泉純一郎であ
り、その政策は構造改革と呼ばれた。
驚くことに小泉政権では政府の借金を返すために、国民から税金を巻き上
げ、多くの国民を痛めつけたのに、国民は苦しめてくれてありがとうと政府
に拍手を贈るバカげた社会現象が起こった。
97年以降、消費税率が引き上げられ、国民から広く税を巻き上げると同
時に、企業を優遇し、法人税率を下げた。大企業はせっせと借金を返済し、
最近になって儲けを出したが、GDPがそれほど増えていない分、国民の所
得が減少しただけなのだ。最近の景気回復は国民から絞れるだけ絞った結果、
大企業が大幅な儲けをだした、それが数値に表れているというだけだ。
いまとなっては、小泉構造改革に反対した政治家や経済学者(その人達は
当時、抵抗勢力と呼ばれた)の言い分が正しかったことが改めて理解される
はずだ。
(3)与野党ともに間違えている
7月29日投票の参院選挙では自公が大敗するというマスコミ各社の予測
がでている。わたしも当然に野党が得票を伸ばすと思う。しかし、経済政策
は与野党ともおかしな主張だらけだ。
与党が景気を拡大させるといいながら、やっていることは正反対の国民へ
の増税である。国民を欺くインチキ政治とさえいえる。
野党は経済は低成長が続くから、政府支出の無駄を省いて、年金・福祉の
財源を捻出するといっている。これでは経済はどんどん縮小していくだけだ。
トホホ。
世界を引っ張る経済大国にふさわしく、また、憲法に書いてある世界平和
を実現するために、日本はGDPを拡大させ、国民所得を拡大させるため
に、(1)積極財政、(2)消費税撤廃と企業減税の廃止、(3)金融政策
ではインフレターゲットの導入を実施すべきである。
参院選挙後にはぜひとも「まともな経済成長勢力」対「とんでもない構造
改革派」と分かれて政界再編が行われ、ぜひともまともな成長勢力が主導権
をとって
欲しいと思う。
とぐちあきら。沖縄観光速報社編集長・工学修士。
★★★(@^0^@)まさたんが行く-「暑中お見舞い申し上げます」★★
(まさたんは、吉元政矩代表の愛称です)
暑中お見舞い申し上げます
あ〜つ〜い〜! はるか頭上にはサンサンと照り輝く太陽が。すぐ側にも
サンサンと照り輝く後光が・・・。サンサン×2だとどうりで暑いはずだ。
とはいえ、どうせ他人の頭上。サンサンを頭に乗っけてる当の本人、まさた
んはさぞかし耐え難かろう。おや、砂漠のオアシスともいうべき、後光のな
かのわずかな髪様が、海から吹き渡る真南風を受けてそよそよと涼しそうだ。
まさたんの暑さ対策はこんなところにあったのか。
どうか皆様も暑さ厳しき折り、くれぐれもお体をご自愛くださいね。
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編集:天妃ドットコム・メールマガジン編集局、発行:沖縄21戦略フォー
ラム(毎金曜日配信)〒902-0078沖縄県那覇市識名3-15-13
TEL 098-831-8999 E-mail oki21sf@m1.cosmos.ne.jp
ホームページ http://www.tenpi21.com/ 掲示板へご意見、ご感想など
お寄せください。吉元政矩代表の社会や時代を読み解く「今週のコラム」も
好評連載中です。
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●●参院選での政界再編を望む-渡久地明●●
(1)景気回復の正体
97年度の国内総生産GDP(=国民総所得)は513.3兆円だった。
その10年前の88年度のGDPは386.7兆円だった。97年までの
10年でGDPは133%に拡大した。この間、バブル崩壊という特大イベ
ントで、91年以降の日本経済は超低成長が続くという異常な時期を経験し
ながら、それでも国民の所得は1.3倍に拡大したのだった。それでも不況、
不況と世の中は不満だらけ、景気は良くはなかった。
いまはどうか。97年から10年たった06年度のGDPは510.4兆
円である。これまでの10年でGDPは伸びるどころか、99%に縮小した
のだ。今日までの10年がどれだけ不況であったか、この数値を見ただけで
明らかだろう。
いや、数値を見るよりもわれわれの実感の方が正しい。賃金は下がり、失
業率は高止まりして、未来はどんよりと曇っている。
最近、景気は回復しているといわれるが、その実態は02年度のGDP4
89.8兆円という大底に比べて、毎年4、5兆円程度の低い伸びが続き、
06年度は7兆円伸びたというだけのことだ。
バブル崩壊後の低成長時代でさえ10兆円程度のGDP拡大は珍しくなか
ったのに、景気が回復したという06年はわずか7兆円の拡大で好況といっ
ているのである。それでも、GDPが拡大した結果、税収が増え、政府は約
4兆円を余計に借金(国債)の返済に回したと得意げである。
(2)間違った構造改革
政府は国民生活を度外視して、自らの借金の返済を最優先し、財政再建に
邁進したのだが、不況の時に政府がカネを使わないなら、ますます国民の生
活は苦しくなるだけだった。そのことは多くの政治家や経済学者が警告して
いた。
ところが、景気を回復させるためには、不良債権を処理したり、政府の支
出を減らしたり、企業が技術革新によって競争力を高めたりすることが良い
と主張した頭のおかしな勢力があった。それを採用したのが小泉純一郎であ
り、その政策は構造改革と呼ばれた。
驚くことに小泉政権では政府の借金を返すために、国民から税金を巻き上
げ、多くの国民を痛めつけたのに、国民は苦しめてくれてありがとうと政府
に拍手を贈るバカげた社会現象が起こった。
97年以降、消費税率が引き上げられ、国民から広く税を巻き上げると同
時に、企業を優遇し、法人税率を下げた。大企業はせっせと借金を返済し、
最近になって儲けを出したが、GDPがそれほど増えていない分、国民の所
得が減少しただけなのだ。最近の景気回復は国民から絞れるだけ絞った結果、
大企業が大幅な儲けをだした、それが数値に表れているというだけだ。
いまとなっては、小泉構造改革に反対した政治家や経済学者(その人達は
当時、抵抗勢力と呼ばれた)の言い分が正しかったことが改めて理解される
はずだ。
(3)与野党ともに間違えている
7月29日投票の参院選挙では自公が大敗するというマスコミ各社の予測
がでている。わたしも当然に野党が得票を伸ばすと思う。しかし、経済政策
は与野党ともおかしな主張だらけだ。
与党が景気を拡大させるといいながら、やっていることは正反対の国民へ
の増税である。国民を欺くインチキ政治とさえいえる。
野党は経済は低成長が続くから、政府支出の無駄を省いて、年金・福祉の
財源を捻出するといっている。これでは経済はどんどん縮小していくだけだ。
トホホ。
世界を引っ張る経済大国にふさわしく、また、憲法に書いてある世界平和
を実現するために、日本はGDPを拡大させ、国民所得を拡大させるため
に、(1)積極財政、(2)消費税撤廃と企業減税の廃止、(3)金融政策
ではインフレターゲットの導入を実施すべきである。
参院選挙後にはぜひとも「まともな経済成長勢力」対「とんでもない構造
改革派」と分かれて政界再編が行われ、ぜひともまともな成長勢力が主導権
をとって
欲しいと思う。
とぐちあきら。沖縄観光速報社編集長・工学修士。
★★★(@^0^@)まさたんが行く-「暑中お見舞い申し上げます」★★
(まさたんは、吉元政矩代表の愛称です)
暑中お見舞い申し上げます
あ〜つ〜い〜! はるか頭上にはサンサンと照り輝く太陽が。すぐ側にも
サンサンと照り輝く後光が・・・。サンサン×2だとどうりで暑いはずだ。
とはいえ、どうせ他人の頭上。サンサンを頭に乗っけてる当の本人、まさた
んはさぞかし耐え難かろう。おや、砂漠のオアシスともいうべき、後光のな
かのわずかな髪様が、海から吹き渡る真南風を受けてそよそよと涼しそうだ。
まさたんの暑さ対策はこんなところにあったのか。
どうか皆様も暑さ厳しき折り、くれぐれもお体をご自愛くださいね。
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Posted by 渡久地明 at 12:00│Comments(0)
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