てぃーだブログ › 渡久地明の時事解説 › マスコミ評論 › JR西日本の事故は民営化したから

2005年05月08日

JR西日本の事故は民営化したから

連休で遊び疲れてますか。

 全然、休んでいない渡久地明である。

 5月16日の観光情報学会、および、ホームページで呼びかけた「沖縄観光成長の法則・増強版」(有料)の準備でビールを飲むヒマもないくらいである。

 不思議なもので、これで極めたと思ったことでもさらに考え直すと、どんどん奧が見えてくるもので、連休中に調べた数字の数々で面白い結論が得られた。

 沖縄観光について徹底的に掘りさげたら、世界につながっていたというビックリ仰天の結論。まるでこのブログのタイトルそのもの。むかし、沖縄から日本が見えるといった人がいたが、わたしからは世界が見えるのである。あはは。

 その一端について、観光情報学会でチラリと見せる予定。

 「成長の法則」(有料版)を申し込まれた方(今のところ一人ですが)には全部提供します。わはは。それにしてもこんだけ面白い結果が出てくるとは…。予告通り値上げしよ。

 あ、タイトルで述べようとしたことを忘れるところだった。

 いろいろな論評が出ているが、確か昨日の夜のTBSテレビでビル・トッテンさんがJR西日本の事故は「民営化したからだ。民間企業は利益を追求するのが当然。民営化したら安全は二の次になる」というようなことをいっていた(会社で横目で見た)。わたしもその通りと思う。ちなみにビルトッテンさんの論説をわたしは愛読している。5月6日付「No.679 無知な国民に対する隠謀」は久々に感動した。

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/rinen/totten/ow.php

 事故が起きたその日は丁度伊敷豊編集長の「マーケティング戦略沖縄」第7号を製造中で、途中でわたしも「民営化したからじゃないのか」といったのを覚えている。

 旧国鉄時代の膨大な赤字を切り離して、JR各社は過去の借金の一部だけを返済しているのだが、過去の借金総額はほとんど減っていないのではなかったか。赤字路線はどんどん第三セクターなどで地方に押し付け、その後、廃止になったところも多い。

 国鉄民営化は精密に検証する必要がある。

 で、同様に民営化が求められている郵便局だが、これが民営化したら競争のあるところだけ価格は据え置いて、もうからないところはどんどん郵便料値上げということになると予想される。

 一昔前、預金は銀行が潰れたら帰ってこないのは民間企業だから当然。どの銀行を選ぶかを預金者が吟味しなければならない、などといわれたが、タダでさえ忙しいのにそこまで客である預金者が調べないといけなくなるのかよ、と思ったものだ。ところが、当時のテレビは一生懸命どの銀行を選ぶべきで、判断の基準は…とえんえんと解説していた。

 唯一、郵便局は貯金に上限があり、利率も不利であるが、倒産があり得ないから絶対安心だった。つまり、財布と同じであり、一方銀行は、相手が信用できるかどうか、わざわざ調べなければならなくなっているのである。民営化したら、当然郵便貯金も面倒なことを調べなければならなくなる。こんな面倒なことばかりが増えてきたが、それに要する国民の時間はタダだと思っているのか。不思議である。
 
 国鉄や郵便局が民営化したら、国民は損をする。


同じカテゴリー(マスコミ評論)の記事
歴史の最初の草稿
歴史の最初の草稿(2023-05-06 10:28)

グラフの書き方
グラフの書き方(2021-09-05 11:00)


Posted by 渡久地明 at 20:37│Comments(0)マスコミ評論
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。