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2005年08月01日

郵政民営化反対で国会議員自殺

 郵政民営化でついに国会議員の自殺者が出た。

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自民・永岡洋治衆院議員 自宅で首をつり、心肺停止状態 [NNN(日本テレビ系)1日12時10分更新]

 茨城7区選出の自民・永岡洋治衆議院議員が1日午前10時ごろ、東京・世田谷区上祖師谷の自宅で首をつっているのが見つかった。永岡議員は病院に運ばれたが、心肺停止状態だという。

 永岡議員は農水省出身で当選2回、自民党の亀井派に所属していた。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn/20050801/20050801-00000017-nnn-soci.html

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 続報に次のような亀井氏と平沼氏のコメントが出ている。

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「相当悩み苦しんだ」 永岡議員自殺で亀井氏(共同2005年 8月 1日 (月) 14:34)

 自民党の亀井静香元政調会長(亀井派会長)は1日午後、同派の永岡洋治衆院議員の自殺について「(郵政民営化関連法案への対応で)相当悩み苦しんだのが事実なんだろう。自殺をすべきようなことがほかに起きていたとは思えない」との見方を示した。

その上で「今も参院で(各議員に)強烈なプレッシャーがかかっているみたいだが、政治家は自分の政治信念で行動すべきだ。執行部といえども行き過ぎたことをしてはいけない」と強調した。

同派の平沼赳夫前経産相も「執行部からプレッシャーがかかって、政治信条を強引にねじ曲げられたことを相当悩んでいたと思う。今の強権的なやり方の犠牲者だったんだと思う。後に残るわれわれが無念の気持ちを果たすため一致団結して頑張りたい」と述べた。

http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/seiji/20050801/20050801a1230.html

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 どんなプレッシャーだったか知る由もないが、自民党から離党勧告を受け、7月26日に離党した下地幹郎・前衆議院議員が次のようにプレッシャーの実態の一端を明かしている。

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(前略)

 武部幹事長は投票日前日に、自民党所属の国会議員全員に異例の文書を送付し、「反対・棄権者に関しては、厳重に処分する。」と明言するなど、強引な締め付けの中での、反対派の決断であっただけに、彼らの反対の意思表示は、自らの政治生命を賭けたものであったと言っても過言ではありません。

 私の経験からしても、自民党本部・派閥からの締め付けは、それは、それは大変なものであります。2001年の自民党総裁選挙において、「派閥次元にとらわれることなく、総裁を選ぶべきだ。」と、若手の国会議員で党内改革を訴え、総裁選のあり方そのものを変えようと行動したとき、当時の橋本派事務総長であった野中広務氏が、「派閥の統制を乱すことになる。」と怒りをあらわにし、私の選挙区のあらゆる方々に電話をかけ、「次の衆議院選挙は、(下地を)派閥としては応援しない」とか、「(下地を)公認も、推薦もしない」とか、「沖縄問題について、下地を通して要請しても、うまくいかない」とか、支持者の皆さんに下地の言動を変えるように、数限りない圧力をかけていたことを今でも思い出します。

 私は、そのような圧力にも屈することなく、最後まで、自分の政治信念を貫かせていただきました。

 しかし、今回の党本部からの圧力は、その時の状況とは比較にならない程、凄まじいものであったことは容易に想像できます。政治的圧力を受けたことのある経験者として申し上げると、あの郵政民営化法案に反対・棄権を投じた51人の自民党国会議員は、政治信念を持った本物の政治家であると言えます。  

(後略)

http://www.mikio.gr.jp/mailmagazine/vol124.html

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 郵政民営化はわたしも反対であり、その理屈は何度も述べてきた。それに対して言論や理屈でなく、脅しや恫喝で信念を曲げさせるやり方は政治テロであり、明らかに間違った手法だ。強い怒りの気持ちでいっぱいだ。

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この記事へのコメント
はじめまして。
永岡議員は、武部幹事長から「党を取るのか、派閥を取るのか」と圧力をかけられていたらしいですね。こうした恫喝政治は、許せないですね。どうやら‘政局’のようですが、命を奪っていく小泉強権政治は、もう終わりにしてほしいと思っています。
ブログ、勉強になりました。
Posted by bumeko at 2005年09月30日 22:15
コメントありがとう。

郵政解散は脅しですから、否決でも解散はないと見ています。

ホントに解散したらバカですね。国民全部に100万円ずつカネを配って痛みを強要したことを詫びた上で、本人は腹を切ればよい。
Posted by 渡久地明 at 2005年09月30日 22:15
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