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2005年09月27日

え、結核のホームレスや独居老人はほったらかせというの?

 今日の琉球新報の夕刊一面左肩に驚くべき記事が出ている。

 旧厚生省が結核の病人に入院命令ができるとしてきた法律を、路上生活者や独居老人には適用するな、とするという。もとの法律は、入院命令は同居者に結核を感染させる恐れがある場合に限られていたが、旧厚生省は1989年に法を拡大解釈して、路上生活者や独居老人にも適用できるよう全国の自治体に通知していた。

 しかし路上生活者や独居老人は同居者がいなこと、入院命令の医療費は公費負担されるため、無駄を省こうと16年ぶりに拡大解釈を撤回するという内容だ。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050927/eve_____sya_____001.shtml

(リンク先は東京新聞=共同の配信で文章は同じ(失礼、東京新聞の記事は全く同じではありませんでした。似ているので参照して下さい)。タイムスにも出ているが、2社面の地味な扱いで、反発する自治体の言い分は落としている)

 ついに無駄を省くために、路上生活者や独居老人の結核(健康や生命)なんかどうでもよい、という政策がとられるわけだ。

 アメリカで返還軍用地がどのように跡利用されているか、取材したことがあるが、どの閉鎖基地でも使える施設は、まずホームレスの更正施設を最優先に活用している、という話しを聞いたが、日本ではホームレスやこれまで戦後の国造りのために尽くしてきたはずの高齢者が病気になっても、のたれ死にでいいということだ。ホームレスや独居老人は自己責任、結核にかかるのも本人が悪いというわけか。

 本当におかしいぞ。日本。

 記事では、この廃止に対して罹患率が最も高い大阪市が猛反対、東京都など政令指定都市でつくる衛生主管局長会などが「人々が接触することの多い大都会では非現実的」と厚生労働省に撤回や再考を求めているという。

 大阪市、公費の無駄遣いでマスコミからサンドバック状態にされているが、実態や背後にあるものは報道とは違うのではないか。

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 追記 先ほどホームページも更新しましたので、こちらにもおいで下さい。糸満市長にカジノに関する考え方をわたしが聞いています。条件付きで誘致したいという初めての発言です。

http://www.sokuhou.co.jp/

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