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2005年10月18日

辺野古浅瀬の意味

今日の琉球新報1面、

基地の大部分北部集約

の記事に対し、神浦さんが、次のように解説している。

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すなわち米側は嘉手納以南の米軍基地をすべて返還するから、キャンプハンセンやシュワブの浅瀬埋め立て、これからも米軍が自由に使え、かつ住民が基地に依存する社会をと考えているようだ。

 というわけで、これから沖縄を再開発する際には、北部の米軍基地や施設がどうのように影響するかが問題となる。

 米軍首脳はハワイのように、軍と観光が両立すると認識しているのだろう。さらに軍事的な視点(戦略思考)を付け加えるなら、北海道から台湾まで、日本海や東シナ海を囲む西太平洋の防衛ラインに穴を空けたくないという意図がある。沖縄は防衛線を結ぶ線上の1点で、それだけの戦略価値で沖縄北部に拠点を確保したいのである。

 それをもって、中国との本格的な戦争に備えるためという考えは軍事的な無理である。あくまで沖縄の米軍基地は抑止効果のためで、もし本当に米中戦争になれば真っ先に攻撃を受ける拠点である。

 これはちょうど山頂にある空自の警戒レーダーに似ている。もし戦争になれば真っ先に攻撃を受ける場所にある。だからといって山頂の警戒レーダー基地には、厳重な防空部隊や対空兵器は配備していない。せいぜい携帯SAM(肩撃ち式の対空ミサイル)程度である。空自の飛行場のような厳重な防空体制はとっていない。真っ先に破壊されても、あとは移動式警戒レーダーで肩代わりする。戦時に山頂で孤立している警戒レーダーを防衛することは難しい。費用対効果の面でも問題になる。しかし山頂の警戒レーダーは平時であれば強力な抑止力になる。そのような意味で沖縄の北部に米軍基地が必要なのだ。

http://www.kamiura.com/new.html 10月18日付 What's New ?

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 このような理屈なら基地は最低限を残してずーっとあるということか。アンテナなどはどうしてもここに必要ということがあるだろうが、いよいよ跡利用計画が重要になってきた。


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Posted by 渡久地明 at 15:29│Comments(0)返還基地の跡利用
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