2006年03月07日
政府の借金を国民に付け替える小泉改革
本日の沖縄タイムス1面トップは沖縄県が6日に発表した06年度経済見通しで、県内総生産が3兆6790億円(前年度比1.5%成長、526億円増)になる、というものだ。発表資料が沖縄県企画調整課のHPにある。この1.5%増は誤差範囲ではないかと思えるくらい小さな伸びなのだが、1面トップとは…。
観光と個人消費が好調で成長するという見出しだが、記事には投資全体では0.1%増(総額1兆143億円、6億円増)、消費が1.4%増(1兆9653億円、277億円増)とあるから、経済成長の半分は県民の消費の伸びによるものだ。
また、県民所得は0.8%(230億円)しか伸びないと予想しているから、県民はかせいだ分を全額消費に回したうえ、貯金を取り崩して消費しているという状態ではないのか。
沖縄経済は県民消費が支えており、逆に政府は公共投資を3.2%(119億円)減らした。公共投資の削減は5年連続という。
もっと細かく数値を吟味すべきだが、県民は貯金を取り崩し、借金してでも消費し(飯を食い)なければならないのに、政府は公共投資を減らして経済成長の足を引っ張っているということになる。このため、沖縄の高い失業率は解消されず、全国一低い県民所得は全然増えない。
痛みを伴う改革を選んだのは県民(国民)であるから致し方ないが、長期的にこれで何か解決するのだろうか。政府が支出を減らしたおかげで、中小企業は軒並み赤字になり、税金を支払わなくなった。税収が減ったため、政府の赤字はかえって増え、医療費、年金保険料のアップ、消費税増税でつじつまを合わそうとしている。早くいえば、政府の借金を県民(国民)に付け替えているだけなのだ。そんなバカなことをするより、最悪でも政府の赤字はそのままにしておくべきだった。むしろ、一時的に国債を増発して景気を良くすることによって税収を増やし、政府赤字を減らすという政策を実行すべきだった(犠牲ははらったが、これからでもいい。予想される国民の損失を減らすべきだ。小泉首相が退陣する9月以降に期待するしかない)。
なぜこれに気が付かないのだろう。これでは国民は踏んだり蹴ったりだ。それでも小泉改革を支持するというのは、もっと痛めてくれといっているのだ。ばっかばかしくて話にならない。
国民は絞ればカネが出てくるインフラとでも思っているのだろうか。インフラの役目は通貨発行権や予算編成権などのあらゆる権力を持っている政府が多く負うべきなのだ。何のための政府かといいたい。
タイムスさん、沖縄経済について社説で頑張ってね。経済最前線にいる主婦感覚で良いから。
観光と個人消費が好調で成長するという見出しだが、記事には投資全体では0.1%増(総額1兆143億円、6億円増)、消費が1.4%増(1兆9653億円、277億円増)とあるから、経済成長の半分は県民の消費の伸びによるものだ。
また、県民所得は0.8%(230億円)しか伸びないと予想しているから、県民はかせいだ分を全額消費に回したうえ、貯金を取り崩して消費しているという状態ではないのか。
沖縄経済は県民消費が支えており、逆に政府は公共投資を3.2%(119億円)減らした。公共投資の削減は5年連続という。
もっと細かく数値を吟味すべきだが、県民は貯金を取り崩し、借金してでも消費し(飯を食い)なければならないのに、政府は公共投資を減らして経済成長の足を引っ張っているということになる。このため、沖縄の高い失業率は解消されず、全国一低い県民所得は全然増えない。
痛みを伴う改革を選んだのは県民(国民)であるから致し方ないが、長期的にこれで何か解決するのだろうか。政府が支出を減らしたおかげで、中小企業は軒並み赤字になり、税金を支払わなくなった。税収が減ったため、政府の赤字はかえって増え、医療費、年金保険料のアップ、消費税増税でつじつまを合わそうとしている。早くいえば、政府の借金を県民(国民)に付け替えているだけなのだ。そんなバカなことをするより、最悪でも政府の赤字はそのままにしておくべきだった。むしろ、一時的に国債を増発して景気を良くすることによって税収を増やし、政府赤字を減らすという政策を実行すべきだった(犠牲ははらったが、これからでもいい。予想される国民の損失を減らすべきだ。小泉首相が退陣する9月以降に期待するしかない)。
なぜこれに気が付かないのだろう。これでは国民は踏んだり蹴ったりだ。それでも小泉改革を支持するというのは、もっと痛めてくれといっているのだ。ばっかばかしくて話にならない。
国民は絞ればカネが出てくるインフラとでも思っているのだろうか。インフラの役目は通貨発行権や予算編成権などのあらゆる権力を持っている政府が多く負うべきなのだ。何のための政府かといいたい。
タイムスさん、沖縄経済について社説で頑張ってね。経済最前線にいる主婦感覚で良いから。
Posted by 渡久地明 at 21:18│Comments(0)
│デフレ脱却
この記事へのトラックバック
あのね
国民ヨリ【Э 夏の月 Э】at 2006年03月09日 02:46