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2006年05月21日

辺野古はプレゼンス(存在感)だけ

昨日のグアム副知事の発言について、軍事専門家の神浦元彰さんは、次のように見ている。やはり辺野古はプレゼンスだけ、米の面子を立てただけではないか。だから、SACOの巨大イカダでも同様の効果は期待できたわけだ。

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グアム副知事が訪沖、米軍艦受け入れ示唆
基地建設で連携も 浦添市・県庁訪問(沖縄タイムス 5月20日、朝刊)

[概要]グアムのカレオ・モイラン副知事が浦添市の儀間光男市長を訪ね、「8000人の海兵隊員だけでなく、軍艦も受け入れ可能だ。またノースウエストフィールドで空軍の受け入れ可能だ」と述べた。また「グアム移転では現地のインフラ整備などの能力が欠けている。沖縄の企業が労働力や技術力を導入して頂ければありがたい」と述べた。この面談には下地幹郎衆議院議員が同行した。

 県庁では牧野副知事が面談し、モイラン副知事は「基地のインフラ整備に何らかの保証が行われるべきで、一時的な建設ブームに終わらせるべきではなく、長期的な経済発展につなげたい」と語った。牧野副知事は、「基地の返還後は跡地利用などの計画策定が必要になる。今後とも情報交換していきたい」と述べた。

[コメント]沖縄で米軍再編に強い発言力を持つ下地衆議院議員が、連休中にグアムに出かけたことは聞いていたが、副知事を沖縄に連れてくるとは思わなかった。しかし建設業経営の下地氏なら、グアムのインフラ工事も視野に入っていても不思議ではない。しかし本土の大型ゼネコンがだまっていないだろう。グアムで日本が負担する7000億円以外にも、総額103億ドルの移転費用をめぐってアメリカ企業を加えた大型商戦が始まる。

 下地議員の動きは”先んずれば敵を制す”の”先制攻撃”の意味がある。

 またモイラン副知事の話は、嘉手納の米空軍や沖縄の米海軍をグアムが引き受けるという意味である。軍事的に考えてその可能性は高いが、米軍が基地だけでも残したいという気持ちをどうするかである。すなわち沖縄にプレゼンス(存在感)だけでも残したいという気持ちを消すことができるか。

 米海兵隊はキャンプ・シュワブ沿岸基地でプレゼンスが残せると判断した。実際の運用は巡回訓練で使用する程度だろう。私の勝手な言葉であるが、車と、船と、家と、基地は、大きいほど快適である。

http://www.kamiura.com/new.html、5月20日付けWhat's New)


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Posted by 渡久地明 at 09:58│Comments(0)返還基地の跡利用
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