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2005年11月27日

50年古酒を味わう

謝花良政さんといっても知らない人の方が多いかも知れないが、沖縄の古酒づくりの第一人者である。

古酒はただ置いておけばできるものではなく、厳密な管理と仕次によって、造られるものだ。

それにはたとえばカメの形状や粘土の成分も影響するし、古酒になる元の酒の性質、仕次の時期やとる量、かびや雑菌が入らない管理など気を付けなければならないことが色々ある。

そして「50年たって分かったのはカメのフタの管理なんだ」という。

その謝花さんの古酒の製法を細かくまとめた本が出た。山入端艸以著「琉球の宝古酒・古酒造りハンドブック」(発行所(有)シーエーピー、1680円)がそれだ。

週明けから那覇市内の書店に並ぶと思うが、古酒造りは趣味としても面白い。ぜひチャレンジしてみて欲しい。なお、山入端氏がこのような本を執筆しているといううわさは県内の古酒コレクターにアッという間に広がり、秘蔵の古酒を飲んでみて欲しいという要望が殺到し、実際に味わったという。沖縄の古酒市場というかマニアの層の厚さに改めて驚かされる。

注目の50年古酒が、出版記者発表の際、記者団にもふるまわれた。封を切った小瓶から「からから」に注ぐと泡盛の甘い香りが会見場にただよい、飲んでもうまい。

謝花さんは古酒道というものを唱えており、持ち主が数十年かけて造り上げた古酒をいただく際には最大限の敬意を払うのが礼儀だと述べている。

古酒のつくり方は謝花式以外の方法があるとも言われるが、品質が安定しており、内外から定評がある謝花さんの古酒は他の追随を許さない。ソムリエの田崎慎也さんがサミットで各国首脳に出したのもこの古酒をベースにしたもだった。

つくり方を公開した、というところは画期的である。

(おまえテレビに出て酒飲んでただろう、という人がいて、最近はそんなコトしてないよ、といったのだが、この会見風景だったのね)

写真は50年古酒をカラカラに移す、山入端氏、後ろは謝花氏。

50年古酒を味わう


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この記事へのコメント
QABでも放送してましたね
http://www.qab.co.jp/01nw/05-11-26/index2.html

本は早速購入したいと思います。
Posted by oroku at 2005年11月28日 18:58
コメントありがとうございます。本は今日あたりから並ぶそうです。

わたしも小禄にすんでいます。事務所も小禄です。中学は小禄中学でした。

小禄に関するブログというのはいいですね。
Posted by 渡久地明 at 2005年11月28日 21:55
小禄中…
私の先輩になりますね。
娘は在学中です。
Posted by oroku at 2005年11月28日 23:37
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