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2006年03月28日

クルーグマンのケインズ解説

クルーグマンのこの解説を読むと、日本の不況からの脱却は非常に簡単なはずである。

ジョン・メイナード・ケインズ『雇用、利子、お金の一般理論』解説、山形浩生訳

http://cruel.org/krugman/generaltheoryintro.html

いまの日本と全く逆の経済政策を実行することだ。支出の削減や増税ではあるはずがない。政府の投資をドーンと行うことも含め拡大均衡策こそやるべきである。

いつからケインズは古くていまの日本には通用しないという風になっているのか不思議である。(わたしも解説書しか読んだことはないが、これを読むと本屋に走りたくなる)

古いこと=長持ちしていることであり、優れているから長持ちしているのだ。その優れているところを評価しないで、とにかく日本を変えるといって、創造的破壊=構造改革する(骨太の改革)、というのは何が優れているか分からない人のやり方だろう。

アメリカにいわれて

(小泉首相が信奉するアーミテージレポートに「日本は明治維新のときのような根源的な変動を経験しつつある」と書いてあるが、こんなものの尻馬に乗ってはいけない。ちなみにアーミテージレポートには「改革には痛みがともなう」とか「日本の借金は他の主要経済国の借金合計よりはるかに多い」といった、トンデモ理論がどんどんでてくる。アーミテージレポートの経済に関する部分の記述は陳腐である。第一、アーミテージは軍人であり、経済はとんちんかんだ。それを丸ごと取り入れたのが小泉改革である)、

構造改革している場合じゃないだろう。


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Posted by 渡久地明 at 22:39│Comments(3)デフレ脱却
この記事へのコメント
>いつからケインズは古くていまの日本には通用しない

習ったはずの、文系の私が忘れてます(゜~゜ヾ
でも、最近はっきり分かって来たことがひとつ。
小泉さんは、明治の元勲に憧れてるんです。
だから、靖国神社に行くみたいなんです。。。
衆議院宿舎の隣に在るし。
私も同類(日本近代史専攻)ですから、毎週の小泉メルマガ読んでて、そう思いました。
彼の明治史に関する知識には、脱帽モノです。
Posted by ふえきのり at 2006年03月29日 01:44
※訂正: 衆議院宿舎 → 衆議院議員宿舎
失礼いたしました<(_ _)>
Posted by ふえきのり at 2006年03月29日 01:47
>小泉さんは、明治の元勲に憧れてるんです。

なるほど。日本は明治維新以来の大変革を迎えようとしている、といわれて張り切っているのでしょうか。狂気ですね。
Posted by 渡久地明 at 2006年03月29日 09:52
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