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2009年02月08日

政府紙幣発行で議員連盟

 今朝のサンプロで政府通貨発行と無利子国債について、与謝野馨氏に田原総一郎氏がどう思うか聞いていた。
 
 急速に政治家の間で政府紙幣発行が取り沙汰されるようになり、「政府紙幣・無利子国債(相続税減免措置付き)発行を検討する議員連盟」の初会合が10日に開かれることになっている。まともに議論すれば、政府紙幣発行は世界の経済学者が推奨している政策であり、万人を納得させることができるだろう。
 
 TVでは与謝野氏は
 政府通貨は円を名乗ることができないので、たとえば「両」になる。しかしそれだとわたしと田原さんがレストランに行って、「両」で支払おうとしたら受け取らないといわれるかも知れない。
 
 政府紙幣発行と無利子国債は同じだ。無利子国債だと買い手がつかないから、タンス預金などを持っている人に買ってもらうには、相続税を無税にする。こういうことなら(無利子国債発行は)検討の余地がある。

 というようなことをいっていた。
 
 政府紙幣と無利子国債が同じだというのはその通りだが、おカネを2種類流通させるというのは思いこみだ。
 
 いま、当たり前に使っている貨幣(コイン)は政府貨幣であり、お札(日銀券)とは発行元が違うが、同じ円である。政府紙幣だからといって「両」を出す必要はない。
 
 さらに、政府紙幣は印刷する必要もないし、流通させる必要もない。こんな風でも良い。

 首相が(財務大臣でもいいと思うが)、紙に100兆円と書いて、ハンコを押し、日銀の白川君に「両替しといてくれ」といって渡す。
 
 日銀は政府の口座に100兆円振り込めば、それで両替完了だ。
 
 政府は100兆円の財源をタダで生みだしたことになる。
 
 そうやってできたカネを国民に均等に配ると、一人当たり90万円くらいになる。(その際、多少の日銀券は物理的に増刷する必要があるかもしれない。現状で世間に出回っている札は80兆円くらいだ。2、3兆円くらい増刷すれば、とにかく現金が見てみたいという人には行き渡るだろう。)
 
 公共工事に使わないのは特定の業種にカネをつぎ込むよりも、主権者である国民自らがカネを使って景気を回復させるのが公平だと考えられるからだ。
 
 景気が悪いのは消費が足りないからだ。90万円あったら1年くらいでおおかた使いきるだろう。もちろん特典付の消費拡大キャンペーンをさまざまな企業がやるだろうから、キャンペーン期間中に早く使った方がよいということになる。
 
 クルマを買ったり、旅行にでたり、学費にしたり、マンション購入費用の一部にしたり、家電を買うなどいろいろだ。
 
 それによって、広範な業種にわたって生産が増えるので、労働時間が増え、国民は忙しくなる。ものやサービスがどんどん売れるから、企業業績が回復し、賃金も上がる。失業が減っていき、完全雇用が目前となる。企業が利益を出すので法人税収や給料が増えた国民の所得税も増え、政府税収は(消費税を上げなくても)どんどん増える…というスパイラルに入る。
 
 そのころには政府が、公共工事をやろうにも、人手が集まらないから、ホントに必要な公共工事を絞り込まなければならないということになっている。無駄な公共工事もなくなる。
 
 政府紙幣100兆円1回の発行で景気が上向かなければ、もっと発行する。インフレ率が3%程度に安定するまで発行するのが望ましいとされている。
 
 日本がこれで景気回復すれば世界中に好影響を与え、各国から称賛されるだろう。
 
 無利子相続税ゼロ国債というのは、何でわざわざそんな面倒なことをやるのだろうという感じだ。もともと無利子国債=カネであるから、相続税の減税など必要はない。公平性も損なわれそうだ。ストレートに政府紙幣発行、全国民に均等にバラ捲くのがベストだ。



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Posted by 渡久地明 at 19:15│Comments(11)デフレ脱却
この記事へのコメント
無利子国債を発行した場合でも、日銀に一括して購入させれば、政府紙幣を発行して日銀で両替した場合と同じ効果がありますね。ただ、政府紙幣を発行するのが、一番やりやすいように思います。

政府紙幣を大量に発行すれば他通貨に対する円の価値が下がり、現在の円の独歩高にも好影響を与えることになります。円が今より安くなれば輸出企業も助かるので、その点からも日本経済が活発になります。

政府紙幣を財政赤字を減らすことに使えば増税しなくてもすむので、その意味でも嬉しいですね。

円が独歩高である現在が、政府紙幣を発行する絶好のチャンスです。ぜひ発行して欲しいものです。
Posted by ガロア at 2009年02月08日 22:36
>ガロアさん

>政府紙幣を発行するのが、一番やりやすい

ぼくもそう思います。

円は下がると思いますが、日本が高成長することを見越して円買いが殺到すると、円高要因にもなります。

これなどを参照。
経済コラムマガジン「政府紙幣(貨幣)論の急な盛上がり」
http://www.adpweb.com/eco/eco557.html
Posted by 渡久地明渡久地明 at 2009年02月09日 08:23
政府が国民に渡すのでなく地方立て直しにつかうのです。その為の都道府県別の財源支出額を参考にでしょうが給付金の様に地方自治体の知事の叡智に一度まかすやり方だ、関西圏やらに成果は地方税収と何れだけ使わずに返したかだ。つまり圏で成果を賞罰表彰するしかない。内需を育てたか、なんせ雇用を必要とする私企業を○○○○円の資本金と従業員何十名という日本国籍地元納税企業だからそのあたりが難しいが
Posted by 芹沢獅堂 at 2009年02月25日 02:00
問題は働かない人々にも配るのか、給付金詐欺や国籍偽装や取立て屋の暗躍などだ、円の貨幣信用がどちらに跳ねかえるか、言い出したらきりがない。株価は生産不振や貸ししぶりこうゆう事態だからこそ派遣打ち切りなど全てはグローバルを選ぶか取り残されないか、世界に遜色なく浸透出来るかにあった。ある意味せかいにおける日本の貨幣価値(為替目的の材料として今は機能している)等だ。未だに日本の技術力や物づくりが世界評価されているかの自信のなさや疑念がなければ発行時期はいましかない。無利子国債に相続税免除特典をつけたらとの案もある意味で不公平感も出る。持たざる者を出しすぎた。政府の官僚事業、官僚財政の失政は硬直を招いた曾ての花形公益法人がいまや足枷になった。つまり産業構造の限定的集積は外資イノベーションに国家施政を委託干渉されないため仕方なくの意見もある。そのなかでM&Aで堪え凌げないない会社や人員は余剰物品扱いにて外征に乗り出した企業が押し切りに率先しているのが問題なのだ、鎖国では疲弊してたの向き、世界にそっぽを向かれぬ為だの意見はあるが銀行が貸出すを回収焦げ付きを恐れ貸しはがしし黒字倒産にならぬ連鎖後ろ向き過敏反応なら銀行はもはや国内の仇役に見られている社会なのだ、政府紙幣が日銀銀行券と遜色ないクーポン券つきで新札出来ればよい。絵柄揃えや宝くじ式の数字紙面発表などで付加価値をつければよいのだ。政府が両替頼むよとやるなら銀行に変わる市役所で事業者納税など補助機能をつけるのだ。ともかく銀行が中小零細企業に日銀がCP債引き受けや金利引き下げで食糧価格下落からの生活不平解消に結び付いていないのだ。これは不景気で大企業のコスト削減を下請けに取引原価引き下げ押し付けにも似ている。派遣容認も職種見直しをいまなら省みなれる。解除しまくってる現状下なら…問題は供給しようという最低コストどがえし分野が撃滅の危機にあることだ。増税や持ちすぎるものに優遇しても意味がない、如何に下層市場で貨幣流通の息をふきかえらせ不当に消費にむかわなくなった日本社会のパイを膨らますかにある
Posted by 芹沢獅堂 at 2009年03月12日 14:30
政府紙幣より無利子国債が やばいのがわかっとらん、しかも相続税優遇は愚の骨頂 詳しくはジョディーは友達 のブログにコメントした政府紙幣で財政再建もできる。日本銀行券市場と国債に縁のない階層を分離だ。無利子国債や建設国債は信用創造貨幣だ。宝くじや切手に近い存在だ。既に国債に縁のない庶民市場は特殊な金塊宝飾店に入らない。道理だ。よさんかばかんかがアホを言っとる。500円は政府紙幣で円ではないか。つまりしりぬぐいは発生源が支えればよい。消費税が異説のたぐいと判る。政府紙幣は日銀紙幣方式で一回こっきり刷新時期までにし政府紙幣を日銀が何割%で止める枠を政府が委任すればよく。政府が国債のように、これを両替してくれでいい。その後の運用をひと工夫するのだ。
Posted by 芹沢獅堂 at 2009年03月20日 00:22
>2009年02月08日 22:36
>ガロア
>無利子国債を発行した場合では財政破綻、いろいろ悪用出来ます。政府紙幣を発行して日銀で両替した場合と同じ効果がありますね。ただ、政府紙幣を発行するのが、一番やりやすいように思います。
>
>政府紙幣を大量に発行すれば他通貨に対する円の価値が下がり、現在の円の独歩高にも好影響を与えることになります。円が今より安くなれば輸出企業も助かるので、その点からも日本経済が活発になります。
>
>政府紙幣を財政赤字を減らすことに使えば増税しなくてもすむので、その意味でも嬉しいですね。
>
>円が独歩高である現在が、政府紙幣を発行する絶好のチャンスです。ぜひ発行して欲しいものです。
Posted by だまされるな at 2009年03月21日 01:39
総じて初の試みの政府紙幣だ。一万円の日銀紙幣が消費者へ給付金さぎにならないよう新紙幣自販機投入可能な上からの改革だよ、つまり金融デリバティブの責任者が政府紙幣を刷り次期日銀紙幣にすりゃいい、紙幣にて庶民から投機経済から最低保証や福利厚生奪わない政策がようは紙幣のしたい放題を規制するのだ。政府は初もの怖さにて赤字国債で行くらしいなんと愚かな
Posted by 芹沢騎士道 at 2009年04月01日 12:34
消費税が10%なら失業率も10%になります。デフレが民業だけだから官業も二割カットするのに国務紙幣だ一万円勘定でハ千円札を混ぜる、月給三十万円なら八千円札が十枚で28万5000円だ。退職金も共催年金も定年73歳も交通費も交際費もあるから民間の苦しみが分からんのだ。消費税10%は一円から十円の雇用を殺している。高速道路無料化は国交省の天下り削減だ。しかし歳入が減る。増やす政策がいるのだ。駅前から銀行支店やゼネコン支社や不動産名義や青色申告を移転させ雇用テナントを民業にやらせ一万二千円札を一万円勘定であたえる。そだったら免税や減税を減らしまず国富を肥やすのだ。民間に手を突っ込むのが課題だ。アメリカナスダックの禁固150年をみたはずだ。日本にはそれがない。ロシアルーブルはブラジルレアルはインドルピーは中国人民元はバスケットながら固定相場制度で労働力や穀物や資源や技術や肖像権立国だからだ。21世紀の民主主義は社会温情の社会であり、ここに国籍法や反日思想や貧困ビジネスや議員強権が絡んでくる。一円や十円を廃止するか銭を復活するか圓に変えるのだ。一万円は廃止か一万二千円札をやるか『雇用を民間に駅前増やせる政治と東京遷都のかわりがなければ政権交代のでかい賭けに出るしかない。
Posted by 芹沢獅堂 at 2009年06月30日 23:39
なるほどUFOロボ=宇宙人由紀夫=20世紀少年民主党が日本国旗の日の丸を二つに分ける。医職住は生き残る衣食住のうちFTAで衣食医職は既に欧米中露韓の手に落ちる。消費税10%でもビクともしない公共料金、公共事業、ゼネコン、民主党以下政党人生の諸君や利幅を削っても生き残る箱もの…ビルディング、マンション、無人商売、自動販売機、自動車、電機、電気、通信販売、コンビニ、知らぬは消費税10%でもなんとかなるの零細企業、小店主、老舗中堅企業は介護老人ホーム行きとなる
Posted by ウルトラマンタロウが惑星ロボダンガードA鳩山に負ける at 2009年08月21日 21:03
しかし自民党は この関ヶ原に甘い見通しだ。 万年野党へ転落の危機感が全然感じられない。もはや 日の丸のない白 旗を挙げてるに等しい。駄目だな。10年いや もっと長い間 与党には戻れなくなるだろう
Posted by 加藤清正大好き at 2009年08月22日 13:16
ストレスが減少を阻止できる老いるし、最も目立って血圧、病気は改善されてきた。
Posted by New Air Jordans at 2011年01月10日 19:58
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