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2005年05月02日

超長期展望は観光地を成長させる

WTO(世界観光機構)は2020年までの世界の到着観光客数は毎年平均4.1%増を予想しているが、過去の実績と予想値は下のようなものである。2020年の予測は確か1995年頃には出ており、2001年9月に大阪で開いたWTO総会で、テロの影響は受けないと確認していた。

 この実績と予想を早速、昨日紹介した経済物理学の手法でセミログのグラフとったらなるほど面白い結果である。

 実績は70年以降はきれいな直線、予測はやや弱気だ。

 20年先のような予測は大変難しいが、この場合は制限要因が見当たらないのでこの通りに行くのではないか。

 ハワイは1980年代初頭に2000年のビジター1000万人を目標にしていた。

 ラスベガスも20年くらい先まで相当大きな数値を予想している。

 このような超長期展望は必要な受入施設を充実させ、観光地を成長させるのに役立つ。

 日本では政府のビジットジャパンキャンペーンで10年後(2010年頃)の外国人客受入1000万人を目標にしている。この数値は特に受入設備をつくることなく現状のまま受入可能である。

 沖縄は10年ごとの振興計画で300万人(1991年)、500万人(2001年)、650万人(2011年)と計画し500万人を達成したが、2020年の1000万人という超長期展望を立てておくべきだと思う。すると必要な仕事が身近に見えてくる。(わたしの計算では1000万人到達は2017年である)
 

国際到着旅客数

 年 100万人

1950   25.3

1960   69.3

1970  165.8

1980  286.5
1981  287.6
1982  286.5
1983  288.3
1984  318.4
1985  328.4
1986  340.5
1987  360.1
1988  384.8
1989  425.5
1990  455.9
1991  461.1
1992  502.2
1993  515.3
1994  535.8
1995  550.4
1996  580.2
1997  601.5
1998  621.4
1999  643.3
2000  687.3
2001  684.1
2002  702.6

2010  1006.4

2020  1561.1

http://www.world-tourism.org/facts/2020.html


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Posted by 渡久地明 at 18:28│Comments(0)観光情報学の話題
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