てぃーだブログ › 渡久地明の時事解説 › 返還基地の跡利用 › カート・キャンベルさん

2005年12月14日

カート・キャンベルさん

戦略国際問題研究所のカート・キャンベル氏のインタビューが今日の琉球新報に出ている。

同氏はかつてのSACO合意の米国防省の実務担当者の一人で、沖縄で何度も講演しており、沖縄の事情を良く知っている人の一人だ。

記事によると、普天間は嘉手納統合もあり得た。辺野古移転は費用の問題が大きく難しいだろう、と述べている。

費用については日本政府が出すことになっているから、本当はあまり問題ではないと思うが、米が自腹で移転するなら無理といっているのだと思われる。

つまり、日本がカネを出すといったので、海兵隊と空軍の面倒な調整が必要な嘉手納統合案がなくなり、辺野古新設となった可能性がある。

なお、SACO協定は読者は一度目を通してみられたい。

「なぜこんな小さな島に基地を詰め込まなければならないのか」という雰囲気がよく出た文章になっている(日本語でも十分伝わる)。キャンベル氏、辟易していたと思う。確か、沖縄基地について「バスケットに卵を入れすぎている」と表現していたと記憶している。

沖縄海兵隊の撤退については、前に紹介したオウハンロン氏がMEFが撤退し、旅団が残り、韓国米軍との間でヘリコプター訓練のローテーションが行われる、と予想していた。このヘリコプター訓練は十分嘉手納に統合できるはずだ。しかし、そうしないのは空軍と海兵隊の間に相当大きな対立があるものと思われてきた。

で、なぜ、ヘリコプター訓練なのか。朝鮮半島問題が平和的に解決しても、その後、長期にわたってクーデターなどを監視しなければならないからだと思っていた。しかし、昨日述べたように、沖縄基地は韓国要人を保護する機能があったという話もある。推測だが、復帰前に韓国と米国との間で何か約束があったのではないか。しかしそれだとオウハンロン氏もその約束を知っているか、米では当たり前だが、日本ではあまり知られていない話があるのかも知れない。


同じカテゴリー(返還基地の跡利用)の記事

Posted by 渡久地明 at 13:00│Comments(0)返還基地の跡利用
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。