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2006年02月25日

下水道シンポ、水不足は解消か

昨日の下水道シンポは意外に(失礼)面白かった。

琉球大学の堤純一郎教授は世界の下水道について、幅広く、分かりやすく述べた。

パネルディスカッションでは桑江良光県土木建築部下水道課長が、下水道の整備によって、沖縄の海がきれいになっている実例と、従来の下水道事業が降った雨を早く排出することと、汚泥を早く処理して捨てることを主眼としていた政策を、排水を浄化して再利用すること、汚泥も再利用する方向に大転換したことを述べた。

農学部の渡嘉敷義浩教授は処理水は飲み水に使えること、固形物は肥料にして再利用していることを述べた。

わたしは、観光客数は景気とは無関係に受け入れ施設が増えると伸びルというメカニズムで拡大し、一方不況の影響は消費金額の減少となって確かにあらわれていると見られる、と述べた。

NPO法人海と渚保全会の田中幸雄理事長は、沖縄の海が世界一豊であることを新聞記事を引用して精密に述べた。

沖縄県婦人連合の平良菊理事は、生活排水を汚さないための主婦の工夫について、述べたが、圧巻は「下水道工事は長期にわたって県内の土木建設業者が請け負える仕事であり、雇用を安定させる」と述べたことだった。すばらしい。

また、それぞれの立場から、問題点はないかとのコーディネーターの振りに答えて「観光産業は先進地であるハワイで環境破壊などの問題が起こっていないことから、沖縄の観光産業の拡大に関してわたしは楽観視している。ハワイは沖縄観光の4倍の規模があり、昨年の沖縄観光が550万人であったことから、沖縄も2000万人までは行ける。その時、下水と上水は間に合うのか」と述べたら、

桑江氏は「北谷町など下水が整備されると海で泳げるようになったことから、観光客増加に下水道は貢献できる。また、水路が普及すれば農業用水として確保しているダムの水を上水に回し、超高度処理水を農業用に使うことで、解決の可能性がある」と述べた。

処理水は飲めるほどキレイになっているにもかかわらず、現在はそのまま海に捨てており、現実には再利用という出口の政策が課題になっているという。水の確保にはすでにダムがどうしても必要という状態ではなくなっているのかも知れない。

発言者の発言全体がデータを示しながらの実証的なもので、わたし自身が非常に参考になった。

参加者は約百人。用意したテーブル席に収まらず、後ろにイスを追加した。県内マスコミは誰も来なかったが、わたしが詳しく自分の新聞で記事にしようと思う。


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