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2009年10月15日

鳩山首相の無利子国債への関心

 ホントは政府紙幣発行についての関心だったりして。

首相、無利子国債に関心? 学者らとの懇談、話題に

 鳩山由紀夫首相が14日、首相官邸で開いた学者や民間エコノミストとの懇談会で「無利子国債をどう思うか」などとたずねていたことが分かった。複数の出席者が明らかにした。無利子国債は利子をつけない代わりに、購入者の相続税を免除するしくみ。個人の国債購入を促して財源を調達できるという見方もあるが、資産家優遇との批判も根強く残る。

 懇談会には東大の伊藤元重教授やみずほ総合研究所の中島厚志氏ら6人が招かれた。昼食を取りながら経済成長戦略の必要性などを議論したが、首相はそのなかで無利子国債の効果などをたずねたという。ただ参加者の多くは「財政再建にはつながらない」と消極的で、議論は深まらなかったようだ。(日経ネット2009.10.15、09:33


 政府紙幣の発行は結局は通貨発行益を得るということであり、その通貨発行益を政府に使わせるのでなく、国民にバラ撒けというのが、
 丹羽春喜教授や日本経済復活の会の10数年来の主張である。景気対策にカネを刷れということは2003年頃、スティグリッツ教授や現在のFRB議長のバーナンキ(英語、PDFでも良ければここ(日本金融学会60周年記念講演))が日本にすすめた政策でもある。また、南堂久志氏が 政府紙幣の意義についてすっきり説明していて、分かりやすい。



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Posted by 渡久地明 at 21:21│Comments(2)デフレ脱却
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 金融庁のホームページにある記者会見の内容も大変興味深いですね。と、先日、書きましたが、今日、12月1日の亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(雑誌・フリー等の記者...
鳩山総理も「菊池英博さんのお話が聞いてみたい。」と思われたのかな(笑)。【とくらBlog】at 2009年12月03日 19:38
この記事へのコメント
日銀による十分な金融緩和がないまま国債を増発しても、それこそ
教科書どおりのクラウディングアウトがおこり、また国債発行残高の
数字が文字通り増えるので、市場の不安を煽ると同時に財政タカ派
を勢い付かせるだけでしょう。額面上の国債発行残高は単なる数字
でしかありませんが、皆が不安になれば、つまり市場が問題ありと
判断すれば爆弾になりえます。ですが日銀券と異なる政府紙幣を
一般に流通させるのも紙幣に対する信認を傷つけるため愚作です。
ですのでやはり、以前渡久地さん言われていたように国債以外の
方法で日銀券を政府に引っ張ってくるのがベストだと思います。
暴走しないようにデフレ下でのみ有効な特別法案をとおして、日銀
券と等価と定めた額面数百兆の政府紙幣を一枚発行し、これを日
銀に買い取らせればいいだけの話ではないのでしょうか。と同時に
大幅減税をおこない、足りない税収分を引っ張ってきたお金で賄い、
インフレが起こるまで続けるとコミットして見せればいい。シニョリッジ
で得たお金を減税をとおしてあくまで国民に使わせるのも大事な
ポイントです。政府主導の計画経済的な財政出動は産業構造を
ゆがませるだけ長期的には害になると考えます。
Posted by Masato at 2009年10月18日 19:45
>Masatoさん

わたしも国債発行が難しいなら、政府紙幣がいいと思います。そのカネを国民に公平にバラ撒く(小切手または通帳に振り込む)のがいいですね。

消費したら優遇を受けるという風に同時に税制も一部変えたら良いと思います。
Posted by 渡久地明渡久地明 at 2009年10月19日 12:36
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