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2006年07月07日

スマンが、爆笑 北朝鮮

テポドンとかノドンは弾道ミサイルであるが、弾道ミサイルって何だっけ。

「弾道ミサイルは、大砲の弾のように空中に弧を描いて飛ぶ対地ミサイルのこと。弾道ミサイルは最初の数分間に加速し、その後慣性によって飛翔する。」(ウィキペディア「弾道ミサイル」)

もので、この説明通りなら命中精度は非常に低い。映像でよく見る狙ったところにピンポイントで当たるレーダー付き・エンジン付きのミサイルとはまったく異なる。少し長いが上のウィキペディアの解説は読んでおく方がいい。

短距離弾道ミサイル(スカッドなど=今回北朝鮮が発射したもの)でも最初の数分加速して、宇宙空間に飛び出し、大気圏に再突入、落ちて爆発する。最初の数分で着弾地点を精密にコントロールする能力が、北朝鮮にあると考える方がナンセンスだろう。

弾道ミサイルは命中精度が低すぎるため、弾頭に核を積んで、半径数キロを破壊できるようにする、それでもなかなか命中しないので何百発も撃つ。効率を高めるため米ソが冷戦時代にミサイル精度と核の破壊力を競ったわけだが、数キロの誤差はどうしてもあるようだ。目標に命中することはマレで、核を積んでいなければ破壊力も大したことはない。

米軍が警戒態勢を高めていないのはこのような事情だろうと思う。

北朝鮮が核爆弾を2、3発持っているのではないか、という専門家の見方もあるが、持っていないとする専門家もまた多い。もしやっとかっと製造した虎の子の核なら、命中しない弾道ミサイルに積んで発射するというカケに出るだろうか。仮に「ハワイを狙った場合、着弾地点は目標より500キロずれる」(6日、昼のTV番組で、神浦さんの解説)なら、海の藻屑だ。陸地に落として核を爆発させたいならアメリカ大陸を狙うしかないだろう。

第二次大戦中、日本は風船爆弾というのを開発して、アメリカに爆弾を何発か落としたが、山火事が起こった程度だった。それと似ているのではないか。(ちょっとバカにしすぎか)

「渡久地君、飛行機からの機銃掃射ね、オレも撃たれたけど、あれはあたらんよ。確実に殺すには地上での火炎放射器だよ」

と数年前、沖縄県貿易協会の川田会長から戦時中の体験談を聞いたのを思い出しているのだが。

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以上の記事は昨日(6日)書いたものだが、今日(7日)になって

神浦さんのHP
http://www.kamiura.com/report.html

でスパイク通信員が精度の高い分析

globalsecurity.org
http://www.globalsecurity.org/wmd/library/news/dprk/2006/060706-nkir2625.htm

を紹介している。

それによると、テポドンはハワイ方面に向けて撃たれたことが軌道の計算で分かっていた。



また、米西海岸を狙う場合



と東海岸を狙う場合



の発射の方向が描かれている。

テポドンはハワイに向かって撃たれたが、北朝鮮から7000キロあるハワイには全然届かず、高度はたったの4.4キロ、発射台から1.4キロしか離れていない目の前の海に落ちた。致命的な失敗作であるらしい。

同じものを沖縄に向けて撃ったら上の軌道計算の図から類推して、東京上空を通るくらいの方向で撃って、途中の佐渡島にも届かないという精度しかないのではないのか。

どう考えてもお笑い以外の結論は出てこないようだが…。

これまでの記事。


テポドン発射‐もうすぐ窮鼠猫を噛む?(7月5日)
http://toguchiakira.ti-da.net/e880447.html

テポドンなんか飛ぶもんか(6月23日)
http://toguchiakira.ti-da.net/e862196.html


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